上野で美術鑑賞PART2(北斎とジャポニスム) [たえの日記]
前回記事は(タイムリーにお届けしようと)紅葉の記事を挟んでしまいましたが、
今回は先日、ゴッホ展のあと向かった
国立西洋美術館で開催されている”北斎とジャポニスム展”の記事になります。
北斎とジャポニスム、入場したのはPM4時半頃だったのですが、館内はまだとても混雑していました。
なのでさっと見てくる感じになってしまったのですが、素敵な作品が数多く展示されていました。
19世紀後半、ヨーロッパの芸術家たちの目に映った日本の美術の数々は、
あまりにも斬新で新鮮で瞬く間に”ジャポニスム”という芸術活動の新しいブームが巻き起こり
とりわけ西洋の美術家たちが、最も影響を受けたのが葛飾北斎でした。
北斎に魅了された芸術家たちはこぞって斬新な画法を取り入れようと試み、
彫刻や装飾工芸などあらゆる分野に新たな方向性を与え、西洋芸術に革新的な足跡を残しました。
今回の展覧会は、そんな西洋の美術家たちと北斎の作品を比較して鑑賞できる
世界でも画期的な展覧会だそうです。
絵画の比較
北斎”北斎漫画”とエドガー・ドガ”背中を拭く女”
北斎漫画は見ていても、とってもユーモアがあります。
北斎漫画は人物や鳥獣・お化けなど、森羅万象を漫然と描いた
世界を驚かせた絵手本だったようです。
北斎”三体画譜”とポール・ゴーガン”三匹の子犬の居る静物”
浮世絵に興味を持っていたゴーガンの油彩画、互いに丸みを帯びている三匹の子犬
もともと西洋では動物は荒々しいものの象徴として描かれることが多かったようですが、
北斎の描いた犬や猫、昆虫などにより「小さくてかわいらしいもの」を再発見し、それらをヨーロッパでも
描くようになったようです。
北斎”ボタンに蝶”とフィンセント・ファン・ゴッホ”ばら”
ヨーロッパでは花瓶に絵を描く事が典型的だったようですが、
野生の植物をクローズアップして書くというのも北斎から学んだようです。
そして何としてでも今回必ずじっくり見たかったのが
富嶽三十六景”神奈川沖浪裏”とカミーユ・クローデル”波”
絵画と工芸品の比較
富士山に対して荒々しく巨大に描かれている波。
波の色合いの美しさと描写の繊細さ・・思わず波に飲みこまれてしまいそうな程の迫力
そして今回、カミーユの作品”波”を工芸品として見ることで、
より波は立体化され、リアルな感じを受けました。
ちなみに”神奈川沖浪裏”とは逆に富士山を主に描いた”富嶽三十六景”は、
以下の二点だけだそうで、こちらもとても印象的で、有名な作品です。
山下白雨
凱風快晴
画像はすべて yahooサイトより引用
北斎は見たままの風景を描くわけではなく、
スケッチをもとにしてより珍しい構図や画面効果を考え抜いて構成された
心の中の風景を描いた画家のようです。
そして、富嶽三十六景を生み出したのは数々の波乱万丈を乗り越えてからの72歳というのですから
とても想像力が豊かでエネルギッシュな画家だったのですね。
90歳という生涯、絵に対して強い情熱を持ち続け努力し続け生きた北斎は、
挿絵から始まり漫画や春画、風景画など、
絵画を通し、多くの画家や芸術家、そして私達にもまた多くの情熱を注いでくれたのかもしれません。
北斎とジャポニスム展1月28日(日)まで国立西洋美術館にて開催中
参考書籍
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今回は先日、ゴッホ展のあと向かった
国立西洋美術館で開催されている”北斎とジャポニスム展”の記事になります。
北斎とジャポニスム、入場したのはPM4時半頃だったのですが、館内はまだとても混雑していました。
なのでさっと見てくる感じになってしまったのですが、素敵な作品が数多く展示されていました。
19世紀後半、ヨーロッパの芸術家たちの目に映った日本の美術の数々は、
あまりにも斬新で新鮮で瞬く間に”ジャポニスム”という芸術活動の新しいブームが巻き起こり
とりわけ西洋の美術家たちが、最も影響を受けたのが葛飾北斎でした。
北斎に魅了された芸術家たちはこぞって斬新な画法を取り入れようと試み、
彫刻や装飾工芸などあらゆる分野に新たな方向性を与え、西洋芸術に革新的な足跡を残しました。
今回の展覧会は、そんな西洋の美術家たちと北斎の作品を比較して鑑賞できる
世界でも画期的な展覧会だそうです。
絵画の比較
北斎”北斎漫画”とエドガー・ドガ”背中を拭く女”
北斎漫画は見ていても、とってもユーモアがあります。
北斎漫画は人物や鳥獣・お化けなど、森羅万象を漫然と描いた
世界を驚かせた絵手本だったようです。
北斎”三体画譜”とポール・ゴーガン”三匹の子犬の居る静物”
浮世絵に興味を持っていたゴーガンの油彩画、互いに丸みを帯びている三匹の子犬
もともと西洋では動物は荒々しいものの象徴として描かれることが多かったようですが、
北斎の描いた犬や猫、昆虫などにより「小さくてかわいらしいもの」を再発見し、それらをヨーロッパでも
描くようになったようです。
北斎”ボタンに蝶”とフィンセント・ファン・ゴッホ”ばら”
ヨーロッパでは花瓶に絵を描く事が典型的だったようですが、
野生の植物をクローズアップして書くというのも北斎から学んだようです。
そして何としてでも今回必ずじっくり見たかったのが
富嶽三十六景”神奈川沖浪裏”とカミーユ・クローデル”波”
絵画と工芸品の比較
富士山に対して荒々しく巨大に描かれている波。
波の色合いの美しさと描写の繊細さ・・思わず波に飲みこまれてしまいそうな程の迫力
そして今回、カミーユの作品”波”を工芸品として見ることで、
より波は立体化され、リアルな感じを受けました。
ちなみに”神奈川沖浪裏”とは逆に富士山を主に描いた”富嶽三十六景”は、
以下の二点だけだそうで、こちらもとても印象的で、有名な作品です。
山下白雨
凱風快晴
画像はすべて yahooサイトより引用
北斎は見たままの風景を描くわけではなく、
スケッチをもとにしてより珍しい構図や画面効果を考え抜いて構成された
心の中の風景を描いた画家のようです。
そして、富嶽三十六景を生み出したのは数々の波乱万丈を乗り越えてからの72歳というのですから
とても想像力が豊かでエネルギッシュな画家だったのですね。
90歳という生涯、絵に対して強い情熱を持ち続け努力し続け生きた北斎は、
挿絵から始まり漫画や春画、風景画など、
絵画を通し、多くの画家や芸術家、そして私達にもまた多くの情熱を注いでくれたのかもしれません。
北斎とジャポニスム展1月28日(日)まで国立西洋美術館にて開催中
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