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令和と蘭 [たえの日記]

平成も残りあと1日となりました。
最後に改めて、新しい元号の元となった和歌と意味を振り返ってみたいと思います。
”令和”は日本最古の歌集”万葉集”梅花の歌三十二首”の序文からの引用です。

梅花の歌三十二首
天平二年正月十三日、帥老の宅(いへ)に萃(あつ)まり、宴会を申(の)ぶ。
時に、初春の月、気淑(うるわ)しく風らぐ。
梅は鏡前の粉に披(ひら)き、蘭は佩後(はいご)の香りに薫る。
加以(しかのみにあらず)、曙の嶺に雲移りて、松は羅を掛けて蓋(きぬがき)を傾け、
夕(ゆうべ)の岫(くき)に霧結びて、鳥は穀(こめのきぬ)に封(とざ)されて林に迷ふ。
庭に新蝶(しんてふ)舞ひ、空に故雁帰る。
ここに於て、天を蓋にし地を坐(しきえ)にし、膝を促(ちかづ)け觴(さかづき)を飛ばす。
言を一室の裏に忘れ、そで衿(ころものくび)を煙霞(えんか)の外に開く。
淡然として自ら放(ほしいまま)にし、快然(くわいぜん)として自ら足る。
若(も)し翰苑(かんえん)に非(あら)ざれば、何を以てか情を攄(の)べむ。
詩に落梅の篇を紀す。古今それ何ぞ異ならむ。宜しく園梅を賦して、聊(いささ)かに
短詠を成すべし。
岩波文庫 万葉集(二)より

引用箇所・・・初春の令月・気麗しく風和らぐ・梅は鏡前の粉に披き・蘭は佩後の香りに薫る
現代語訳・・・初春のよき月、空気は美しく、風は穏やかだ
梅は鏡台の前の白粉のような色に花開き、蘭は腰につける匂袋のあとに漂う香りに薫っている

平成という時代は、世界を見渡してみれば、まだまだ戦争やテロがあり、
日本では多くの災害に見舞われた時代でもありました。
その一方で、この31年の間で人々の生活では情報は目覚ましく発展し、
便利になったようにも感じます。 
そして平成から繋がれる令和という時代は、きっとさらなる情報が発達し、
人々の生活もさらに高度な情報社会へと変わってゆくことでしょう。

令和”には
「一人ひとりの日本人が明日への希望と共にそれぞれの花を大きく咲かせることができる」
そんな意味があるそうです。
そんな世の中にする為には、社会全体、そして
一人ひとりが、真摯に取り組む姿勢と努力が必要でしょうが、
ぜひ、”令和”という意味に込めた願いのように、良き時代になってほしいです[わーい(嬉しい顔)]

ところで余談ですが、梅と一緒に登場する蘭はフジバカマであるという説がある一方、
季節から判断すると、その花はシュンランかもしれないそうです。
ということで3年程前に知り合いから頂いた我が家のシュンランを久しぶりに撮ってみました。
DSC_0046.JPG
以前よりなんだか葉っぱが多くなった分、花が小さくなってしまいましたが、
気持ちを改め、また大切にしていきたいと思います[わーい(嬉しい顔)]




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